2011.12.05
The Undefeated 邦題:大いなる男たち
南北戦争直後の西部を舞台に、北軍南軍それぞれの元将校と兵士たちが繰り広げる男のドラマ。811本目の映画投稿です。
アメリカ南北戦争が北軍の勝利で終わり、北軍の大佐だったヘンリー・トーマス(ジョン・ウェイン)は、忠実な部下たちとインディアンの養子ブルー・ボーイ(ロマン・ゲブリエル)を従え、3000頭の馬を軍部に売り渡すために荒野を移動していました。
しかし軍に売るよりもその話を聞きつけたメキシコのマキシミリアン皇帝の使いに売るほうが得策と考えたヘンリーは、進路を南に取ります。
一方、南軍の大佐だったラングドン(ロック・ハドソン)は、故郷を捨て新しい土地で再起を計るべく、妻のマーガレット(リー・メリウェザー)、娘のシャーロット(メリッサ・ニューマン)、兄の未亡人アン(マリアン・マッカーゴ)たち家族とかつての部下数十人とともに、メキシコに向かっていました。
それぞれ国境の川リオ・グランデを渡ってすぐ、ラングドン大佐の一行は数十人の山賊に付けねらわれます。
彼らの危機を知ったヘンリーは、仲間たちとともに山賊を撃退し、彼とラングドンの間には男同士の友情が芽生え、ブルー・ボーイとシャーロットの間には淡い恋が芽生えます。
ジョン・ウェイン、ロック・ハドソン共演の西部劇にして男のドラマ。ジョン・ウェインの俳優生活40年の記念作でもあります。
プロットとしては南北に分かれて戦い、反目しあっていた男同士が、大自然や盗賊たちとの戦いの中で、同じアメリカ人同士としての友情で結ばれてゆくというお話。
それも今風の懇親ではなく、殴り合いの喧嘩をして友情を深めるという、台詞にも出てくる古い時代の男のお話。
映像としては、3000頭余りの馬たちの群れがいっせいに走り、川を渡るシーンの圧倒的な迫力が見物。今時ならこれもVFXになるのでしょうか?
ただし、3000頭を35ドルで売る予定、つまり約10万ドルをふいにして、仲間も失ったのだけれど、「男同士の友情はそれらを超えるもの」というメッセージを伝えるすべがちょっと弱いかな?
個人的には、なんとなくよかったよかったではすまないところが、私のひねくれたところなのでしょうね。
監督はアンドリュー・V・マクラグレン。この人、ジョン・フォード監督の常連役者だったヴィクター・マクラグレンの息子だそうで、だからと言うわけではないのでしょうが、フォード監督譲りの古き良きおおらかな作風に仕上がっています。
原題は「負け知らず」と言う意味。気楽にご家族で楽しめる、西部の男の物語です。
出演:ジョン・ウェイン,ロック・ハドソン,トニー・アギラ,ロマン・ゲブリエル,マリアン・マッカーゴ,リー・メリウェザー,マーリン・オルセン,メリッサ・ニューマン
監督:アンドリュー・V・マクラグレン 1969年
BOSS的には・・・★★★☆☆
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