2012.01.13
邦題:いつでも夢を
1960年代の日活スターが集合した歌あり恋ありの青春ドラマ。647本目の映画投稿です。
東京の下町の工場地帯。小さな診療所の看護婦ひかる(吉永小百合)は、貧しい工員たちの憧れの的でした。
中でも彼女と定時制高校で机を並べる工員の勝利(浜田光夫)は、誰よりも彼女に惹かれていました。
ある日、勝利の工場にトラックで乗ってやってきたのは、運転手の留次(橋幸夫)。二人はその日から恋のライバルになります。
しがない工員生活から抜け出し、サラリーマンに憧れる勝利。そんな彼を、「幸せってもっと身近に転がっているんだわ」と諭すひかる。
折りしも、留次の母親花子(飯田蝶子)が息子に会いに上京してきます。仕事で都合のつかない留次に頼まれ、母を東京見物に連れ出したひかる。しかしその日は勝利とのデートの日でもあったのです。
そして母親に付き添って田舎に帰る留次を見送ったひかるを見て、勝利は二人の仲を誤解します。
憧れのサラリーマンになるべく、大企業の就職試験を受けた勝利でしたが、定時制と言う理由で不採用となってしまいます。
昭和40年代の東京を舞台にした青春ドラマ。歌あり踊りなし(笑)ですが、物語も時代や若者の悩みなどをしっかりと映し出していて、まるで過去の作品を作ったような秀作です。
多分そのとおり事実だと思うのですが、車があふれスモッグにあふれる東京は、まるで現代のお隣の大国を見るよう。日本の首都も、こんな時代をすごしてきたのですね。
まあ、演技云々というよりは、スターたちの立ち振る舞いと歌を堪能する作品。ただ、「いつでも夢を」のメッセージをしっかりと伝えてくる名作です。
出演:橋幸夫,吉永小百合,浜田光夫,信欣三,織田政雄,初井言栄,市川好朗,飯田蝶子,野呂圭介,内藤武敏,松原智恵子,中村是好,木下雅弘
監督:野村孝 1963年
BOSS的には・・・★★★☆☆
もっとムービー・アーカイブスはこちら >>> 「ムービー・インデックス」