2012.01.30
The Silence of the Lambs 邦題:羊たちの沈黙
連続猟奇殺人犯を追う女性FBI訓練生と、彼女にアドバイスを与える凶悪殺人犯で元精神科医との奇妙な関係を描いたサイコ・スリラー。アカデミー賞作品賞・主演男優賞・主演女優賞・監督賞・脚色賞受賞作品。655本目の映画投稿です。
FBIのジャック(スコット・グレン)は、かつての教え子でアカデミーの訓練生クラリス(ジョディ・フォスター)をオフィスに呼び出します。若い女性を殺害しその皮をはいで死体を川に流すと言う連続猟奇殺人犯、バッファロー・ビルの捜査に行き詰まりを感じたジャックは、犯人情報を得るために彼女を州立精神病院に送り込みます。
訪問の目的は、かつて自らの患者9人を殺害し食人した罪で収監されている天才精神科医ハンニバル・レクター博士(アンソニー・ホプキンス)から、バッファロー・ビルの犯人像に関するアドバイスを得るためでした。
明晰な頭脳と狂気が同居するレクターや、憎悪すべき他の収監者たちにたじろぐクラリスでしたが、彼女に興味を示したレクターの感情を利用し、自分の過去を語る代わりに、事件捜査の手がかりを少しずつ彼から引き出すことに成功します。
そうこうしている間に、上院議員の愛娘キャサリン(ブルック・スミス)が、バッファロー・ビルと思われる者に誘拐されます。犯人はすぐには殺害せず、3日ほど彼女たちを生かしておき、そして殺害して皮をはいでいました。
犯人逮捕につながる有力情報を提供し、犯人が捕まれば恩赦が与えられると言う架空の取引を持ち出して博士に面会するクラリス。しかし彼の主治医である精神病院院長のチルトン博士(アンソニー・ヒールド)は、彼女の嘘を暴き、逆に自らの売名のために同じ条件を上院議員に持ちかけ、レクターを議員と引き合わせることに成功するのですが・・・。
とっても怖い映画ですが、おぞましさはありません。皮をはがれた死体の検視シーンや、被害者の写真なども出ますが、全編を通してとてもクールでシャープ。
それは低温美女系のジョディ・フォスターと名優アンソニー・ホプキンスの共演と、ジョナサン・デミの感性によるものです。
ジョディ・フォスター、実はとても大好きな女優さん。いや、俳優としてと言うよりも女性として・・・。低温女性のクールさ、イェール卒の才女、薄い唇・・・
アンソニー・ホプキンスも、舞台で培われた卓越した重厚感と気品、知性溢れる存在感はレクター博士にぴったりはまり役。
テーマがテーマだけに名作とはいえませんが、アカデミー賞を伊達にたくさん受賞しただけではない、かなり見ごたえのある作品です。
出演:ジョディ・フォスター,アンソニー・ホプキンス,スコット・グレン,テッド・レヴィン,アンソニー・ヒールド,ブルック・スミス
監督:ジョナサン・デミ 1991年
BOSS的には・・・★★★★☆
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