2012.02.10
邦題:ハッピーフライト
ある国際便とその運行に関わるたくさんの人々をコミカルに描いた、ハッピーな群像コメディ。659本目の映画投稿です。
羽田発ホノルル行きのジャンボ747型は離陸のための準備中で、整備関係者はあわただしく働いていました。
副操縦士の鈴木(田辺誠一)は、機長昇格の決まる大事なフライトでした。しかし予定されていた温厚な試験教官(小日向文世)から、急遽堅物そうな機長原田(時任三郎)に変わり、鈴木はフライト前から極度に緊張していました。
キャビンアテンダント新人の斉藤(綾瀬はるか)や田中(吹石一恵)は、厳しさで定評のあるチーフ・パーサー山崎(寺島しのぶ)に怯えていました。
空港カウンターで働くグランドスタッフの木村(田畑智子)たちは、オーバーブッキングなどの処理に追われていました。そして整備士の中村(森岡龍)は、先輩の小泉(田中哲司)からせかされながら必死で部品交換を行っていました。
安全な離着陸を支えるオペレーション・コントロールセンターのディレクター高橋(岸部一徳)は、パソコンが苦手で最新のシステムに馴染めません。そんな彼をサポートするのは、ディスパッチャー(肘井美佳)役目でした。
そしていよいよ1980便は、無事羽田空港を離陸するのですが・・・。
「ウォーターボーイズ」や「スウィングガールズ」で話題となった矢口史靖矢口史靖監督作品。
本作は、一機の飛行機の運航に関わる数多くのスタッフの喜怒哀楽をコミカルに描いたコメディ作品。スタッフや乗客だけでなく、カメラマニアやCAの追っかけ少年たちなどを描くことで、物語は立体感を増しています。
最初、登場人物が多くてちょっと混乱してしまいましたが、これは誰が主人公と言うことではなく、「ウォーター」や「スウィング」と同じく群像ドラマ仕立てとなっているからということで納得。
とにかく細かいところまでよく気の行き届いた作品ですし、CGやセットも違和感なく、低予算の邦画とは思えない出来栄えです。
それにはANAの全面協力も大きかったと思いますが、逆にANAに気を使いすぎた台詞もあって、JAL好きの私にはちょっと違和感があったり・・・。
まあいずれにしても、空港の舞台裏を知ることが出来、最初から最後まで笑いの絶えない、いい作品でした。
出演:田辺誠一,時任三郎,綾瀬はるか,吹石一恵,田畑智子,寺島しのぶ,岸部一徳,笹野高史,菅原大吉,田中哲司,ベンガル,田山涼成,正名僕蔵,藤本静,平岩紙,中村靖日,肘井美佳 ,小日向文世,竹中直人,木野花,柄本明
監督・脚本:矢口史靖 2008年
BOSS的には・・・★★★☆☆
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