2012.02.07
The Hurt Locker 邦題:ハート・ロッカー
イラクに駐留するアメリカ軍の最前線、爆破物処理班の兵士の姿を描いた戦争ドラマ。アカデミー賞作品賞・監督賞・オリジナル脚本賞・編集賞・音響効果賞・録音賞受賞作品。658本目の映画投稿です。
2004年夏。イラクに駐留しテロ対策に追われるアメリカ軍兵士たち。その中でも爆発物処理班の兵士たちは、常に死と隣り合わせの日々をすごしていました。
ある日ブラボー中隊は、いつものように爆弾処理を行っていましたが、失敗。処理中のリーダーが殉職します。
後任としてやってきたのはウィリアム・ジェームズ二等軍曹(ジェレミー・レナー)。しかし彼は、安全対策の手順を無視し、まるで死を恐れぬような振る舞いに同僚は困惑します。
同僚のJ・T・サンボーン軍曹(アンソニー・マッキー)とオーウェン・エルドリッジ技術兵(ブライアン・ジェラディ)は疑心暗鬼となります。
それでも、任務明けまで爆弾処理の日々は続きます。
2003年3月17日に、ブッシュ大統領命による空爆で始まったイラク戦争は、ご存知の通りわずか2ヶ月足らずで連合軍の圧倒的勝利に終わります。
5月1日には、「戦闘終結宣言」が出されます。正規軍同士の戦闘はほぼ終結したのですが、8年たった2012年の現在でもイラクは「戦後」を迎えていません。その後続いたのは、主に仕掛け爆弾や自爆によるテロ活動でした。
そういう意味では、通常戦ではない特殊な戦いの続くイラクの「真の最前線」である爆弾処理。それに従事する兵士の日常を、手持ちカメラで捕らえた映像は、日々、死と隣り合わせの彼らの任務の緊迫感や高揚感、そして意味を持たないことの虚無感を伝えてきます。
作品映画というよりは、ドキュメンタリーのような作りになっています。
ただ、個人的にはちょっとカメラがぶれ過ぎ。シーンも飛びすぎ。この辺はあきらかにマイケル・マンの秀逸さにはかないません。
アカデミー賞総なめの感もありますが、イラク戦争の真実を伝える以外に、それほど感動する作品ではなりません。
この手の作品に多い、女性の方には理解しがたい作品かと・・・
出演:ジェレミー・レナー,アンソニー・マッキー,ブライアン・ゲラティー,レイフ・ファインズ,ガイ・ピアース,デイヴィッド・モース,エヴァンジェリン・リリー
監督:キャスリン・ビグロー 2008年
BOSS的には・・・★★★☆☆
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