2012.07.21
邦題:重力ピエロ
一組の家族が、家族愛で運命と戦うドラマ。同名のベストセラー小説の映画化作品。693本目の映画投稿です。
大学で遺伝子の研究をする泉水(加瀬亮)と、落書き消しの仕事をする年下の春(岡田将生)。二人は、謎の落書きが仙台市内で発生する連続放火事件の犯人からのメッセージではないかとその謎を追ううちに、24年前に彼らの家族を襲ったある悲劇を知ることになります。
市役所に勤めていた父である正志(小日向文世)とモデルをしていた梨江子(鈴木京香)はひょんなことで知り合い結婚します。
長男泉水がまだ幼い頃、当時仙台市内で連続婦女暴行事件が発生し、梨江子も被害者となってしまいます。
不幸にも犯人の子供を身ごもってしまいますが、二人は授かった命として育てる決心をします。それが弟の春でした。
原作は読んではいないのですが、「レイプ」「ストーカー」「放火」という犯罪行為と、「癌」という現代病の中での一組の家族の物語は、想像から言えばかなりおどろおどろしいものになりそうですが、主人公の「草食系男子」のしたたかさと絶妙のキャスティングによって、すーっと流れてゆきます。
ミステリー要素はかなり薄められ、謎解きよりも悲劇や運命に対して、逞しい男たちではない兄弟親子がどう戦ってゆくか、やり過ごしてゆくかをなかなか鮮やかに描いています。
とはいえ、誰彼無く明らかにそれは違法行為という意味では犯罪であり、有史以来復讐もも犯罪であると言うことを、決して私たちは忘れてはいけないと思います。
犯罪被害者の問題を持ち出してくると、この映像作品のよさがただの問題ドラマとなってしまうので、この辺で。
ストーカー役の吉高由里子、芝居下手ですがなかなかいい味だしてます。兄弟の少年時代のキャスティングもGOOD!
出演:加瀬亮,岡田将生,小日向文世,吉高由里子,鈴木京香,渡部篤郎
監督:森淳一 2009年
原作:伊坂幸太郎
BOSS的には・・・★★★☆☆
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