BOSS's Column

大津波で転覆した大型豪華客船の乗客たちの脱出への試みを描いた海洋パニック映画。アカデミー賞特撮部門賞・歌曲賞受賞作品。691本目の映画投稿です。

12月の終わり、超豪華客船ポセイドン号はギリシャ目指してニューヨーク港を出港します。船長(レスリー・ニールセン)は出港時から船の重心が高いことに気づいていました。

ポセイドン号は船体の上部が重く、大波で転覆する恐れがありスピードを出すことも出来ないと判断していました。

船が地中海に入ったとき、地震観測所から電報が入ります。クレタ島の沖合いで海底地震が発生したというのです。間もなく船は地震による大津波に襲われ、一瞬にして転覆してしまいます。

船はさかさまとなり、折から新年を祝うパーティーに集まっていた多くの乗客は、転覆の衝撃で命を失います。

乗客の一人、フランク・スコット牧師(ジーン・ハックマン)は、奇跡的に助かった人々と共に船底に向けて脱出を試みます。ニューヨークの刑事マイク・ロゴ(アーネスト・ボーグ・ナイン)と妻で元売春婦のリンダ(ステラ・スティーヴンス)、雑貨商のジェームズ・マーティン(レッド・バトンズ)、中年夫婦マニー・ローゼン(ジャック・アルバートソン)とベル(シェリー・ウィンタース)、歌手のノニー・バリー(キャロル・リンレイ)、17歳のスーザン・シェルビー(パメラ・スー・マーティン)と10歳になるその弟のロビン(エリック・シーア)そして船のボーイ、エーカーズ(ロディ・マクドウォール)の9人がスコットに従い、あとの生存者たちは救援隊がくるまでその場に留まっていた方がいいという事務長に従います。

そして運命は、人々の判断の上に裁断を下します。

タイタニックの悲劇を髣髴させる作品です。転覆して上下さかさまとなった船体のセットはなかなかよく出来ていて、撮影はアカデミー賞特撮部門を受賞しました。

また、洋楽としても大ヒットした挿入歌であるモーリン・マクガバンの「モーニング・アフター」は、歌曲賞を受賞しました。

「ゴッドファーザー」と同年公開の本作で、肩を並べるほどの興行収入だったそうですが、個人的には「ゴッドファーザー」の圧倒的勝利。というのは、当時は大作パニック映画のはしりだったのですが、今ではフルFSXを駆使したド派手なものが多く作られましたし、もともとパニック映画はあまり好きではないので・・・。

ただ、この手の映画の先駆者的作品としての価値は十分です。ちなみに音楽は、ジョン・ウィリアムズです。

出演：ジーン・ハックマン,アーネスト・ボーグナイン,レッド・バトンズ,キャロル・リンレイ,ロディ・マクドウォール,ステラ・スティーヴンス,シェリー・ウィンタース,ジャック・アルバートソン,レスリー・ニールセン,アーサー・オコンネル,パメラ・スー・マーティン,エリック・シーア,フレッド・サドフ

監督：ロナルド・ニーム　1972年

音楽：ジョン・ウィリアムス

BOSS的には・・・★★★☆☆

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