2012.10.30

Movies

Red Cliff 邦題:レッドクリフ

中国の有名な古典小説「三国志」の中の「赤壁の戦い」を描いた中国・日本・アメリカ・韓国・台湾合作映画。711本目の映画投稿です。

今から1800年ほど前の紀元200年ごろの中国。400年続いた漢王朝も末期となり、国は大きく3つの勢力に分かれていました。

redclif.jpg漢王朝の後見として、80万の大群を率いて実権を握るのは曹操(チャン・フォンイー)。天下統一を掲げる彼は、南下して避難する軍勢2万の劉備(ヨウ・ホン)を追撃します。

民とともに移動する歩の遅い劉備軍は甚大な被害を出しますが、武将関羽(バーサンジャプ)と張飛(ザン・ジンシェン)の活躍によって、なんとか壊滅を免れます。

窮地に立たされた劉備は、天才軍師として知られる孔明(金城武)の進言を受け入れ、敵国孫権(チャン・チェン)と同盟を結んでの応戦を決定、孔明は孫権軍一の武将周瑜(トニー・レオン)との会見に向かいます。同盟締結には成功しますが、それでも両軍合わせて兵力は10万。背後には曹操80万の軍勢が迫っていました。

恥ずかしいお話ですが、この映画を見るまで「三国志」の内容を全く知りませんでした。もちろん世界史の授業では「魏・呉・蜀」の三国時代は聞き覚えがあったのですが。

物語をご存知の方は監督ジョン・ウーがどういう映像で表現するかというような興味もあるのでしょうが、彼に食傷気味の私にとっては、一連の度を過ぎた活劇の延長、しかも5時間近くの大活劇であります。

キャスティングとしてはなかなか良く出来ていて、悪役曹操や知る人ぞ知る孔明、武将周瑜などはまさにはまり役です。

個人的にファンのヴィッキー・チャオもがんばってましたが、ちょっと運チが露呈してしまっていて、そういう意味でハラハラしながら観てました。

現在と違い(苦笑)、当時はまだまだ孔子の教えが武将たちにも刻まれていた時代。会話の端々にも「論語」や「兵法」が出てきます。

制作費100億円を投じた合戦絵巻は確かに素晴らしい迫力なのですが、時折出てくる例のワイヤーアクションが水を差し、ものすごい数のエキストラの中のやる気のなさそうな兵士に興ざめし、やや笑いのツボをはずしたり監督の美意識に付き合わされる余分なシーンも多々ありますが、全体にはスピード感のある一気に5時間の娯楽作品です。

映画自体は、長すぎるため「PartI」「PartII」の2部作で2年越しで公開されましたが、ここでは(面倒なので)1作品として取り扱います。ちなみに元は取れなかったらしい・・・。ちょっとエロいシーンもあり、お子様には目の毒?

出演:トニー・レオン,金城武,中村獅童,チャン・フォンイー,チャン・チェン,ヴィッキー・チャオ,フー・ジュン,リン・チーリン,ユウ・ヨン,ホウ・ヨン,トン・ダーウェイ

監督:ジョン・ウー 2008年

BOSS的には・・・★★★☆☆

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