2013.01.06
It's a Wonderful Life 邦題:素晴らしき哉、人生!
クリスマスの夜の奇跡を描いたヒューマン・コメディ。クリスマスは過ぎましたが、729本目の映画投稿です。
1920年代のアメリカの小さな田舎町ベタフォード。この町に住むジョージ・ベイリー(ジェームズ・スチュワート)は、世界中のあちこちを訪ね歩き、また大都市で建築家になるのが夢でした。
彼の父は住宅金融会社を経営し、街の貧しい人たちの持ち家の夢をかなえることを生きがいとし、街の人たちからも尊敬を集めていました。
しかし、ある日過労のため父が急逝し、これを機に街を牛耳る銀行家のポッター(ライオネル・バリモア)は、人々から信頼を集める金融会社を取り潰そうとします。
会社の窮地を救うため、ジョージは楽しみにしていた海外旅行を取りやめ父の後を継いで社長となります。そして自身が大学に行くために貯めていたアルバイトのお金で、弟を大学へと進ませます。やがて大学を出た弟に、会社を継がせようと思っていたのでした。
4年後、大学を卒業した弟が帰郷してきますが、彼は工場主の娘と結婚しており、いずれはその工場を任される立場にあることを聞かされます。
やがてジョージは幼馴染のメリイ(ドナ・リード)と結婚式を挙げますが、おりしもその日に世界恐慌が起こり、ジョージの会社にも取り付け騒ぎが起こります。
太平洋戦争終戦の翌年に公開された作品。テーマとしては、キリスト教にありがちなクリスマスの奇跡をあつかった作品です。
自身の個人的な夢をあきらめ、家族のために懸命に働く一人の男性。しかしついに彼も一つの出来事をきっかけに自暴自棄になってしまいます。
キーワードは2級天使クラレンスの残した言葉、「友あるものは豊かである。翼をありがとう。」
人が人生と言う限りある時間の中を生きる、その最も価値のある生き方は沢山の「真の友」を持つことだと教えてくれます。
それはもちろん家族の絆や愛から始まり、利害や金銭を超えて繋がってゆく最も強く、最も熱いつながり。
本作は、フランク・キャプラ、ウィリアム・ワイラー、ジョージ・スティーブンスの3人が協力して設立した映画会社、リバティ・ピクチャーズの第1号作品。
主演は、当時はうら若きジェームズ・スチュワート。あれもこれも、いかにもアメリカらしい作品であります。
今でこそ、クリスマスの代名詞のように言われていますが、興行的には大失敗だった本作。個人的にはそちらに近いかも?
出演:ジェームズ・スチュアート,ドナ・リード,ライオネル・バリモア,トーマス・ミッチェル,ヘンリー・トラヴァース,ビューラ・ボンディ,ワード・ボンド
監督:フランク・キャプラ 1946年
BOSS的には・・・★★★☆☆
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