2013.02.04
邦題:海猿 LIMIT OF LOVE
大型フェリー座礁事故の人命救出に挑む海上保安庁の救護隊員を描いたアクション・ドラマ。743本目の映画投稿です。
第十管区海上保安本部に移動になった保安官の仙崎大輔(伊藤英明)は、鹿児島航空基地の起動救難隊の隊員として海難現場の最前線で働いていました。
航空機事後の救出に失敗した彼は、婚約中でウェディング・ドレス姿を見せに来た婚約者の環菜(加藤あい)に対し、距離を置こうと告げます。
そんな中、大型フェリー「くろーばー号」座礁の一報が入ります。沈没まで4時間。現場に到着した仙崎ら隊員たちは、600名を超える乗客たちの救助に取り掛かりますが・・・。
前作「海猿」の続編。といいますか、漫画やテレビドラマのヒット作の映画化2作目といいますか・・・。興行的には大成功を収め、海上保安庁のイメージアップにもつながり、感謝状が贈られたそうな。
海上保安庁の全面協力による船舶、ヘリなどを動員した実写とCGを使った迫力のある映像です。
が、正直だからどうしたの作品でもあります。
2時間のほとんどは、船体下部に取り残された主人公たちが、どのようにして脱出するかという展開にさかれているのですが、もちろんこの手の大傑作「ポセイドン・アドベンチャー」のようなドラマ性はありません。
500万人もの観客を動員した理由が見当たらないまま、物語はだらだらと、いや刻々と進み、しかるべきエンディングを迎えます。
では、本作を1時間のテレビドラマにできなかったのかと言えば、100%できると確信できる。内容的にも何の展開も発展も無く、まさにテレビドラマレベル。
唯一それを不可能にするのは、必要とされる制作費ではないかと思います。
こういう作品が大ヒットとなることは、邦画を支える沢山の人たちが居ると言う意味で喜ばしいことでもあるわけですが、製作者たちはいい映画とのギャップについては、しっかりと把握・反省する必要があるように思います。
本作のような作品を持って「邦画万歳!」では、邦画の明日はありません。
出演:伊藤英明,加藤あい,佐藤隆太,大塚寧々,吹越満,浅見れいな,美木良介,石黒賢,時任三郎,青木崇高,荒川良々
監督:羽住英一郎 2006年
原作:佐藤秀峰
BOSS的には・・・★☆☆☆☆
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