BOSS's Column

別居した両親の間で気持ちの揺れ動く１１歳の少女のとまどいと成長を描いたドラマ。761本目の映画投稿です。

小学六年生の漆場レンコ（田畑智子）は、父ケンイチ（中井貴一）が離婚を前提に家を出たため、母ナズナ（桜田淳子）との二人暮しとなります。

次第に別居の意味を理解するようになったレンコは、両親が離婚した転向生の肩を持ってクラスメートと大喧嘩をしてしまいます。親友のミノル（茂山逸平）と話すうち、自分の存在を両親にアピールするための篭城作戦を実行したりもしますが、効果はなし。

万策尽きた彼女は、昨年行った琵琶湖への家族旅行を思い出し、そこで再び家族が一つになる知れないと、自分で勝手に予約をとって段取りを進めます。

最近では当たり前になった離婚問題を、子供の視点で捉えたドラマ。

とはいえ、夫婦の離婚と言うのは、浮気とかDVとかの単純な理由でもない限り、そこには大人の事情があって、かわいそうではありますが子供の都合は何の役にも立たないことが多い。

そういう家族を描いた本作ですが、結局物語らしく展開するためになにやら「日本の祭り」みたいな映像をはさんだり、幻想的といいますか、意味のない映像の垂れ流しで締めくくって、結局あとには何も残らない作品となっています。

主人公レンコ役の田畑智子、なかなかの演技です。子役ですので適性とか、今後の展開は未知数ではありますが・・・。

中井貴一、好きな役者さんですがちょっと線が細いのが玉に傷。それが関西弁（京都弁）でさらに存在感を薄めています。

桜田純子は、かつてのアイドル３羽ガラスの一人。ですが、もう「青い鳥」ではなくただのオバサン。中井喜一でなくても、ちょっと考えてしまいます。

恋愛とは大きな誤解であり、結婚は惨憺たる理解である。（亀井勝一郎）

残念ながら、そいうことなんでしょうね。

出演：中井貴一,桜田淳子,田畑智子,田中太郎,茂山逸平,須藤真里子,笑福亭鶴瓶,遠野凪子,森秀人

監督：相米慎二　1993年

BOSS的には・・・★★☆☆☆

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