2013.07.24

Movies

Fantastic Voyage 邦題:ミクロの決死圏

ミクロ化された医療チームが人体に入って、脳出血で瀕死の要人の命を救うべく奮闘するSF作品。アカデミー賞美術賞・視覚効果賞受賞作品。777本目の映画投稿です。

物体を最近レベルに小さくし、体内に浮遊させる研究を完成させたチェコの科学者ヤン・ベネス博士がアメリカに亡命してきます。しかし、アメリカに着くや否や敵国のスパイに狙われ、脳出血を起こして倒れます。

FantasticVoyage.jpg博士の研究成果を使って彼の脳内にチームを潜入させ、彼の命を助けるという前代未聞の試みが行われることになりました。しかし現在のアメリカの医学では、博士の研究の初期段階しか実証されておらず、ミクロ化できる時間はわずか1時間。その間に、潜航艇に乗った医師と科学者をミクロ化し頚動脈から脳内の出血幹部に送り込み、レーザー光線で治療するという計画が実行されることになります。

潜行艇プロテウス号は、脳外科医デュバル(アーサー・ケネデイ)、その助手コーラ(ラクェル・ウェルチ)、循環器の専門医マイケルス(ドナルド・プリーゼンス)、海軍大佐オーウェンス(ウィリアム・レッドフィールド)、それに特別情報部員グラント(スティーブン・ボイド)の5人を乗せ、博士の体内に潜入してゆきます。

彼らの進む経路や環境は、人体科学的にある程度解明されてはいましたが、潜航艇が進むにつれ予想外の思いがけない出来事が次々と彼らを待ち受けていました。

1966年製のSF映画ですので、チープなセットとフィギュアによる展開となります。もちろん、模型の船が進む経路には、しっかりとピアノ線も見えてます。(笑)

ただ、コンピュータもまともに無いこの時代に、こういう着想の原作を映像化した作品として、幼心に受けた当時の驚きを今でも鮮明に覚えています。

とにかく作品の精度からいえばつっこどころ満載ですが、50年たった今でも人類が手にしていない技術の再現をした本作は、科学を通して人々に夢を与えるという大役を見事に果たしている作品です。

原題を直訳すると「魅力的な航海」。のんきな現代に比べて、「ミクロの決死圏」という震度5クラスの邦題も秀作です。

公開当時の世情などを予備知識に持つことで失笑を抑え、サイエンス・フィクションをお楽しみください。

出演:スティーブン・ボイド,ラクウェル・ウェルチ,エドモンド・オブライエン,ドナルド・プレゼンス,アーサー・オコンネル,アーサー・ケネディ,ウィリアム・レッドフィールド

監督:リチャード・フライシャー 1966年

原作:オットー・クレメント,ジェイ・ルイス・ビックスビー

BOSS的には・・・★★☆☆☆

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