2013.07.09
邦題:椿三十郎
腕の立つ浪人、椿三十郎の活躍を描いた時代劇。775本目の映画投稿です。
ある夜、神社の社殿の中で10人近い若い侍たちが、上役の悪戯を正そうと密議をしていました。
その中の一人、井坂伊織(松山ケンイチ)によると、汚職を行っている次席家老黒藤(小林稔侍)と国許用人竹林(風間杜夫)粛清の意見書を、伯父である城代家老睦田(藤田まこと)に差し出しましたが、聞き入れてくれなかったとのこと。
一方、大目付菊井(西岡徳馬)はこの進言を快諾し、詳しい話を聞きたいから仲間全員を社殿に集めるよう宣われたのでした。
士気の高い若侍たち。そんな彼らの前によれよれの紋付袴姿の浪人、椿三十郎(織田裕二)が現れ、菊井が一件の黒幕だと言って若侍たちを仰天させます。
三十郎の言葉どおり、社殿は大目付の手の者に取り囲まれていました。動揺する若侍たち。三十郎はただ一人社殿を出て、彼らの窮地を救います。
三十郎が只者ではないと見抜いた菊井の手、室戸半兵衛(豊川悦司)は、自分を訪ねてくるように言います。
手を貸すことを決めた三十郎と若侍たちは、夜にまぎれて上代家老の屋敷に向かいますが、家老はすでにどこかに連れ去られ、婦人の睦田(中村玉緒)と娘千鳥(鈴木杏)は監禁されていました。
椿三十郎と言えば、巨匠世界のクロサワ&三船敏郎の傑作時代劇ですが、本作はその脚本をもとに森田芳光がリメイクした作品。現代風に軽いコメディタッチに仕上げられています。
主演に織田裕二、共演に豊川悦司を配したキャスティングもまあまあ。織田裕二の殺陣はなかなかのものです。
藤田まことの女房役が中村玉緒というのは、あのシリーズをうまく使った監督の采配?森田芳光と言えば、「失楽園」から「間宮兄弟」と何でもこいのオールラウンダー。その辺がミックス作品としてうまくいった例かもしれません。
もちろん、織田裕二ファンの方には、納得の2時間でしょう。時代劇と言うよりは、エンターテインメントとしてご覧ください。
出演:織田裕二,豊川悦司,松山ケンイチ,鈴木杏,村川絵梨,佐々木蔵之介,風間杜夫,西岡徳馬,小林稔侍,中村玉緒,藤田まこと
監督:森田芳光 2007年
BOSS的には・・・★★★☆☆
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