2013.08.16
邦題:太陽の季節
昭和30年前後の若者の姿を描いて話題となった石原慎太郎の同名小説の映画化作品。779本目の映画投稿です。
バスケット部に所属する裕福な家の次男坊で高校生の津川竜哉(長門裕之)は、拳闘に興味を持ちボクシング部に転部しますが、そこは傍若無人な振る舞いの若者たちの溜まり場でもありました。
ある日、仲間の佐原(市村博)や江田(佐野朝夫)たちと銀座に繰り出した竜哉は、素人娘たちを誘って遊ぼうと、武田英子(南田洋子)ら三人に声をかけます。そして二人はすぐに意気投合します。
ボクシング部の試合の日、英子はTKO勝ちしたものの怪我を負った竜哉を自分の車で病院まで送り届け、その夜は二人きりで過ごします。
夏になり、英子は逗子にある竜哉の家を訪れ二人は初めて肉体関係を結びます。
ご存知のとおり、原作は元東京都知事の石原慎太郎のデビュー作。文学新人賞、芥川賞受賞作品ですが、戦後10年というタイミングで裕福な家庭に育った若者の無軌道な生活を通して、感情を物質化する新世代を描いたこの小説はさまざまな問題を残しました。
有名なのは、その後社会問題にもなった「太陽族」という若者の風俗、そして本作を含むいわゆる「太陽族映画」を未青年の若者に見せないという自主規制から現在の映倫が作られました。
今の時代では当たり前のことが描かれているのですが、まあ当時は革新的だったでしょうねぇ~。私もまだ、生まれてませんでしたし・・・。
それにしても、この頃の映画って台詞が早くて、時々何を言ってるのかわからないときがあります。もしかしたら、当時は今と比べればみなずっと早口で喋っていたのでしょうか?そういう話って、聞いたこと無いですが・・・。
ちなみに本作で共演した長門裕之と南田洋子はその後めでたくゴールイン、また石原裕次郎のデビュー作でもありました。
出演:長門裕之,三島耕,清水将夫,坪内美詠子,南田洋子,岡田眞澄,石原慎太郎
監督:古川卓己 1956年
原作:石原慎太郎
BOSS的には・・・★★★☆☆
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