2013.10.19
What Women Want 邦題:ハート・オブ・ウーマン
華やかな広告業界を舞台に繰り広げられるライバル同士の男女の恋愛模様を描いたラブ・コメディ。794本目の映画投稿です。
水着美女の広告で業界にその名を馳せているニック(メル・ギブソン)は、クリエイティブ・ディレクターの椅子も目前で、のりに乗っていました。
彼は舞台ダンサーだった母親に育てられ、少年時代はいつもダンサーたちに囲まれちやほやされて育ったため、女性に対して常に自信満々。相手の気持ちなどお構いなしで、「男」の発想で生きていました。
ところがある日、ライバル会社からやってきたやり手のキャリア、ダーシー(ヘレン・ハント)にその椅子を奪われ、上司である彼女からの宿題をいやいやこなしているうちに感電事故に遭い、翌朝から女性の心の中の声が聞こえるようになります。
一方、離婚した妻ジジ(ローレン・ホリー)は再婚し、ハネムーンの間、一人娘を預かることになりますが、15年間ほったらかしにされていた娘は、彼を「ニック」と呼び、父親という認識は全くありませんでした。
夢だったポストを取り戻すため、ダーシーを出し抜こうと彼女のオフィスを訪れたニックは、彼女だけは裏のない素直な女性であることに気がつき、やがて憎からず思うようになります。
感電して女性の心の声が聞こえるようになることで、今までとは違った人間になってゆくと言うのは、なかなかアイデアとしては面白い。
キャスティング的にも、メル・ギブソンのだめだめ親父ぶりはなかなかいいし、同じ監督作品の「恋愛小説家」でもヒロインを演じた相手役のヘレン・ハントとの相性もぴったりです。
でも、個人的には彼女のちょっとぽっちゃりお腹が気になりますし、どちらかと言えばドイツ顔の賢い彼女よりコーヒーショップの売り子役、イタリアンなマリサ・トメイの方が好みのタイプです。
ただまあ、ニックに感情移入してみると、やはり選ぶべきはダーシーなんだろうなと、妙に納得。
そういう発想の面白さから、物語の展開に興味を持って観ていたのですが、どうも納得できないと言いますか、腑に落ちないと言いますか、必然性という名の自然さを感じない。
さらにエンディングは、これで終わり?的な何とも前戯だけのなにのような、おやすみ状態。
監督は、ナンシー・マイヤーズ。はい、女性です。ということで、またしても女性監督との相性悪しという印象だけが残った作品となってしまいました。
まあ、あちこちに男性とは違って必然性を問わない女性視点が溢れていますので、特にキャリア中の女性の方にお勧めしておきます。
男性の方には、綺麗とはいえないキスシーンとか、おっぱい見えないエッチシーンとかでよろしければ・・・
それにしてもやっぱり、ハリウッド男優はキスが下手。マストロヤンニを見習いなさい!
出演:メル・ギブソン,ヘレン・ハント,マリサ・トメイ,ローレン・ホリー,マーク・フォイアスタイン
監督・脚本:ナンシー・マイヤーズ 2000年
BOSS的には・・・★★☆☆☆
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