2013.12.08
邦題:火天の城
織田信長の安土城を築城した名工の宮大工を描いた歴史ドラマ。806本目の映画投稿です。
1575年、信長(椎名桔平)は長篠の戦いで甲斐の武田軍を破り、翌年天下統一を象徴すべく、琵琶湖湖畔に巨大な築城を決意します。
信長の構想では、五重七階の天主と、キリスト教の大聖堂のような吹き抜けの構造を内側に持つ大城郭でした。
金閣寺を建立した京の池上家、奈良の大仏殿を造った中井一門と共に図面争いに参加した熱田の宮番匠・岡部又右衛門(西田敏行)は、吹き抜けが火災に弱いことを進言し、そのことで信長の信を得て、設計及び現場の総棟梁に任命されます。
3年間と言う期限を設けられ、翌日から又右衛門は妻の田鶴(大竹しのぶ)や娘の凛(福田沙紀)、門下の番匠らに支えられながら、築城を進めていくことになります。
信長のエキセントリックな立ち振る舞いと言うのは、なかなかはまり役がないのですが、椎名桔平もいい感じです。あとは、某国営放送大河ドラマの豊川悦司とか。
で、作品は出来の悪いCGをふんだんに使いながら2時間以上かけてゆるりゆるりと展開してゆきます。
ゆるりの原因としては、あまりにさまざまなプロットを置き、それをいちいち情に訴えるべくドラマを仕込んでいることが原因で、まさに大河ドラマの総集編のようなありさまです。
それほど現代日本の観客のレベルは低いのか、製作側が理解がないのか、金余りの団塊世代向けにそういう作りを意図しているのか・・・。
そして何より私、西田敏行が大嫌いで、その次に大竹しのぶが大嫌いときたもんで、キャスティングとしては信長の渋さと福田沙紀のかわいさだけを目で追って、あとは意識内早送り。
監督の田中光敏、やはりと言うテレビCM畑の出。30秒作品を2時間もつないだらどうなることやらでっせ。もっと、映画というものをお勉強しなおしてくださいな。
映画のテーマでもあるエンディングの安土城「火天の城」の絵は、TVの特集番組のCG方がよく出来ていたと言う始末顛末のトホホな作品でした。
出演:西田敏行,椎名桔平,大竹しのぶ,福田沙紀,石橋蓮司,内田朝陽,夏八木勲,西岡徳馬,渡辺いっけい,田口浩正,河本準一
監督:田中光敏 2009年
原作:山本兼一
BOSS的には・・・★☆☆☆☆
もっとムービー・アーカイブスはこちら >>> 「ムービー・インデックス」