2014.01.05
邦題:相棒シリーズ XDAY
大人気TVドラマシリーズ「相棒シリーズ」の「相棒シリーズ 鑑識・米沢守の事件簿」に続くスピンアウト劇場版第2弾。812本目の映画投稿です。
燃え残った札束とともに、一人の男の転落死体が発見されます。殺人として捜査が始まりますが、被害者は銀行のシステム部員中山雄吾(戸次重幸)。ネットに不正アクセスし、機密情報を流出させていた疑いでサイバー犯罪対策課にマークされていた人物でした。
警視庁捜査一課の刑事伊丹憲一(川原和久)は、全くタイプの違うサイバー犯罪対策課専門捜査官・岩月彬(田中圭)と対立しながらも捜査を進めてゆきますが、上層部の思惑による圧力で捜査は行き詰まってゆきます。
被害者がネットに上げた謎のデータ、それを次々と削除してゆく何者か。事件の裏には、政官財の巨大な権力構造と、日本の財政破綻をシミュレートし、その日を「X DAY」とした秘密計画がありました。
今回の主人公である伊丹刑事は、本編で杉下右京のチームに時として対峙し、ある時は協力関係を構築するボケ役なのですが、本作では主人公と言うことで、基本的なキャラ設定はそのままに、正義感溢れる刑事として大活躍します。
そのそも「相棒」シリーズそのものが「バディ」映画なわけですが、本作では「相棒」の二人だけでなく、あちらこちらで「バディ」が設定され、絶妙な台詞で物語の主たる構成をなしています。
また本シリーズの常である時事や社会問題も、今回は金融機関のオンラインのトラブルが、実は仕組まれたシミュレーションであるという設定もなかなかのもの。ただし、その裏の日本の財政崩壊という大前提は、ちょっと説明不足の感ありでしょうか?
本作をご覧になる方は、基本的に「相棒」シリーズのファンの方になると思いますし、ちょっと微妙な「いつもの」話などありますので、「相棒」を知らない方には意味の繋がらないことも多いかと。
また、後半のキーワードである「信用」と言う言葉も、もう少し独立した言葉として大切に扱えば、より訴求性のある作品になったような気がします。
基本的には、スピンアウトのこのあたりまででしょうか?
出演:川原和久,田中圭,国仲涼子,田口トモロヲ,別所哲也,水谷豊,及川光博,木村佳乃,宇津井健,鈴木杏樹,大谷亮介,六角精児
監督:橋本一 2013年
BOSS的には・・・★★☆☆☆
もっとムービー・アーカイブスはこちら >>> 「ムービー・インデックス」