2014.02.04
邦題:金田一耕助の冒険
盗まれた石膏像の首をめぐって起こる連続殺人事件を解決する探偵金田一耕助の活躍を描いたシリーズ中の1作。819本目の映画投稿です。
最近ではコマーシャルに出演するほど有名になった金田一耕助(古谷一行)と等々力警部(田中邦衛)。一方、街ではマリア(熊谷美由紀)をリーダーとする美術品窃盗団「ポパイ」が世間を賑わしていました。
ある日マリアが、十年前に金田一が犯人を突き止める事の出来なかった「瞳の中の女」事件の鍵を握る石膏で出来た不二子像の首を彼のところに持ち込んできます。
その像とは芸術家の灰田勝彦が作ったもので、現在は美術評論家の古垣和哉(仲谷昇)が保管していました。早速捜査を再開した金田一でしたが、何者かに盗まれてしまい、古美術店の店主明智小十郎(東千代之介)の手に渡っていました。
ご存知、横溝正史の推理小説の映画化作品。沢山の俳優さんが演じたこのキャラクター、本作は古谷一行バージョンの一つなのですが、通常の正しいドラマではなくコメディにデフォルメされた作品です。
もちろん横溝作品のひとつですからやはり殺人事件は起こるのですが、あくまでも流れのなかのひとつの出来事でしかなく、そのせいで犯人を追い詰めてゆくというワクワク感もかなり希薄になっています。
ということで、どういう風に本作を捉えればいいのか正直難しいのですが、今風で言えばスピンアウト作品として単に金田一・等々力コンビを楽しめればいいのかと。
監督が大林宣彦ということで、ちょっと不思議なミステリーを想像していたのですが・・・
推理小説ファンにもミステリーファンにもちょっとお勧めしにくい、中途半端な作品ではあります。
出演:古谷一行,田中邦衛,吉田日出子,坂上二郎,熊谷美由紀,江木俊夫,阿部健多
監督:大林宣彦 1979年
BOSS的には・・・★★☆☆☆
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