2014.02.16
Prizzi's Honor 邦題:男と女の名誉
マフィアの男が殺し屋の女の恋をしたことで巻き起こる騒動を軽快なタッチで描いた犯罪ドラマ。アカデミー賞助演女優賞受賞作品。823本目の映画投稿です。
ブルックリンを縄張りとするシチリア系マフィアのプリッツィ・ファミリー。ドンのコラード(ウィリアム・ヒッキー)を頂点に、長男ドミニク(リー・リチャードソン)、次男エドアルド(ロバート・ロッジア)、相談役のパルテナ(ジョン・ランドルフ)、そしてパルテナの息子チャーリー(ジャック・ニコルソン)がいました。
ドンの孫娘の結婚式の当日、チャーリーは参列者の中にラベンダー色のドレスを着たアイリーン(キャスリーン・ターナー)に一目惚れしてしまいます。
翌日、早速彼女の住む西海岸ロスへと飛び、二人は恋に落ち結婚の約束をします。
数日後、ファミリーの経営するカジノから72万ドルを持ち逃げしたヘラーを追って再びロスを訪れたチャーリーは、彼を殺害しますが金の行方がわからない。そこに買い物から戻ってきたヘラーの妻と言うのがなんとアイリーンでした。
結局そこには金は半分しかなく、問い詰めても何も知らないと言う彼女を言葉を信じて、チャーリーはブルックリンに戻りますが、引き続き金の行方を捜すように命じられます。
一方、ドミニクの娘でかつての許婚、メイローズ(アンジェリカ・ヒューストン)に事情を打ち明けたチャーリーは、アイリーンとの結婚を勧められ、二人はメキシコで結婚します。
そんな時、ファミリーは株主となっている銀行のドラブルに巻き込まれ、チャーリーとアイリーンは頭取の誘拐を命じられます。
のっけからジャック・ニコルソンが登場すると、これは何かが起こりそうと勝手に期待してしまいますが、まああまり気負うことなく軽く楽しむブラック・コメディなマフィア映画です。
お相手のキャスリーン・ターナー、後に「私がウォシャウスキー」では刑事役もやっていますが、どうも殺し屋というイメージは沸きません。
ジャック・ニコルソンは相変わらずの演技ではありますが、独特の切れ味は希薄です。このあたりは、コメディ仕立てを意識しすぎた、コメディ苦手のジョン・ヒューストンの演技指導の問題でしょうか?
まあ、いわゆる一家とその名誉を重んじるマフィアを扱ったブラックな作品なので、作品自体をどうこういうものではありませんが、アカデミー賞作品賞にノミネートされ、メイローズ役のアンジェリカ・ヒューストンは助演女優賞を受賞します。この年は、全体に不作だったんでしょうか?
邦題も意味不明ですし・・・
こういう作品を見ると、いわゆる正統派マフィア映画、「ゴッド・ファーザー」とか「グッドフェローズ」「スカーフェイス」などのすごさをあらためて感じます。
出演:ジャック・ニコルソン,キャスリーン・ターナー,アンジェリカ・ヒューストン,ロバート・ロギア,ジョン・ランドルフ,ウィリアム・ヒッキー
監督:ジョン・ヒューストン 1985年
BOSS的には・・・★★☆☆☆
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