2015.01.13
Le Fabuleux destin d'Amelie Poulain 邦題:アメリ
神経質な両親の元で内向的な大人に育った女性のパリ下町での生活を描いたファンタジー。846本目の映画投稿です。
冷淡な元軍医の父と神経質な元教師の母親の元に生まれたアメリ(オドレイ・トトゥ)。愛する父との触れ合いは、父親がたまに行う身体検査の時だけで、緊張のあまり動機が激しくなる彼女は心臓障害と勘違いされ学校には行かされず孤独なままで育ちます。
想像力豊かな彼女でしたが、母親を事故で亡くし、周囲と満足にコミュニケーションの出来ない不器用な少女になってゆきます。
そのままに成長し22歳になった彼女は、実家を出てアパートに住み、モンマルトルにあるカフェで働き始めます。
クレーム・ブリュレの表面をスプーンで割る、街を散歩しサン・マルタン運河で石を投げ水切りをする。そんな一人遊びが彼女の密やかな楽しみでした。
ある日、自宅でダイアナ妃事故死のニュースに驚いた彼女は、持っていた化粧瓶の蓋を落としてしまい、転がった先で小さな古い箱を見つけます。
タイトルを見て、よくある女の子のよくあるラブロマンスかと思いきや、これがなんと素晴らしい!
まずはストーリー。いかにもフランス映画らしい、ちょっとサディスティックなユーモアたっぷり。脚本もよく出来ている。
展開的にも無理な関連付けはなくて自然。ハリウッド映画の説明的展開になれた方には、逆に戸惑いを感じることがあるかもしれません。
そしてカメラワーク。アングルやカット、セットの色使い。このあたりは「エイリアン4」のメガホンを取った鬼才ジャン=ピエール・ジュネの腕の見せ所。私のように、写真をとることが好きな人間には、いろいろと参考になる作品でもあります。
原題は「アメリプーランの素晴らしい運命」。
映画好き納得の作品です。やっぱり、「いい」フランス映画って、いいよね!
出演:オドレイ・トトゥ,マチュー・カソヴィッツ,リュフュ,ヨランド・モロー,アルチュス・ド・パンゲルン,ウルバン・カンセリエ,ドミニク・ピノン
監督:ジャン=ピエール・ジュネ 2001年
BOSS的には・・・★★★★☆
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