2015.02.01
Matchstick Men 邦題:マッチスティック・マン
潔癖症で自称詐欺アーティストの中年男をコミカルに描いた犯罪ドラマ。852本目の映画投稿です。
詐欺師のロイ(ニコラス・ケイジ)と相棒のフランク(サム・ロックウェル)は、今日も小額ながら順調に稼ぎを得ていました。
ロイは病的な潔癖症で、最近は仕事にも支障が出始めます。常用していた安定剤が切れ、フランクの勧めで新たに精神分析医のクライン(ブルース・アルトマン)に助けを求めることになります。
治療の過程で、ロイは10数年前に別れた妻に子供がいたことを思い出します。そして彼の娘だという14歳のアンジェラ(アリソン・ローマン)に合い、最初は戸惑いますが次第に心を開くようになり、ロイ自身の心の悩みも薄れ始めます。
やがてロイの仕事に興味を持ったアンジェラに対し、当惑しながらも詐欺の手口を教えます。折りしもロイとフランクは、金持ちのチャック(ブルース・マッギル)を相手に、大金をせしめる計画を始めたばかりでした。
主人公は病的な潔癖症の詐欺師。という役柄をうまくこなしているのがニコラス・ケイジ。いや正直、彼って性格俳優で、これほどの演技派だとは思いませんでした。ちなみに監督のコッポラは叔父に当ります。
でもって注目すべきは本作の監督。リドリー・スコットと言えば、エイリアン、ブレードランナー、ブラックホーク・ダウンなどなど、映像的に大好きな映画の監督さん。
ただ、SFでも歴史スペクタクルでもなく、現代の詐欺師の日常を描くのに、その本領を発揮できたかと言えば、疑問符の出来ではあります。
物語としてはうまく出来ており、その手の映画にありがちな「その手」をうまくカモフラージュしたまま展開させるあたりは、やはりリドリーの面目躍如なのでしょうか?映像的にも、それなりのカットではありました。
この頃を境に、俳優としてはラズベリー化し、プライベートでは金銭的な話題が多くなったニコラス・ケイジ。「演じること」より「生きること」の大切さを学ばなかったのでしょうか?
出演:ニコラス・ケイジ,サム・ロックウェル,アリソン・ローマン,ブルース・アルトマン,ブルース・マッギル,シェリア・ケリー
監督:リドリー・スコット 2003年
原作:エリック・ガルシア
BOSS的には・・・★★☆☆☆
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