2015.03.11
Marvin's Room 邦題:マイルーム
不治の病となった一人の女性をめぐり、それまで疎遠だった家族が新しい絆をつむいでゆくドラマ。866本目の映画投稿です。
母子家庭ながら二人の息子との暮らしを支えるために美容師の資格を取ろうと美容学校に通うリー(メリル・ストリープ)のもとに、長男ハンク(レオナルド・ディカプリオ)が家に放火して家出したという知らせが入ります。
ハンクは施設に入れられ、リーと次男チャーリー(ハル・スカーディノ)は修道院に身を寄せます。
そこに長年疎遠だったフロリダに住む姉のベッシー(ダイアン・キートン)から20年ぶりに電話がかかります。白血病と診断された彼女は、親族からの骨髄移植だけが唯一の希望でした。リーは反抗的な態度のハンクを施設から連れ出し、3人そろってフロリダに向かいます。
ベッシーは結婚もせず、一人で寝たきりで痴呆の父マーヴィン(ヒューム・クローニン)と老いた叔母ルース(グウェン・ヴァードン)の面倒を見ていました。
そんな家族を見捨てて家を飛び出したリーとベッシーとの間には、複雑な感情がありました。
子供に愛情を注ぐ余裕のない母を嫌って反抗的だったハンクでしたが、ベッシーの誠実なやさしさに次第に心を開いてゆきます。
舞台演出家スコット・マクファーソンの原作戯曲に惚れ込んだ名優ロバート・デ・ニーロが制作、メリル・ストリープにダイアン・キートンの2大女優、子役にレオナルド・ディカプリオ、そして自らも脇役出演した豪華キャストのドラマ。
それぞれの役はさすがと言わせるもので、デ・ニーロの演技がかすむほどです。
ただ・・・何かが足りない。なにかキラキラするような、命の瞬きのようなキラキラするものがなく、何故か心に響いてこない。それは、私が男だから主人公に感情移入できないということだけではないと思うのです。
物語は予定調和でエンディングを向かえ、デ・ニーロらしい優しい終わり方なのですが、個人的にはただの終わりにしか感じない。
監督はジェリー・ザックス。本作だけしか監督実績もなく、評価のしようもありませんが、それがすべてを物語っているのかもしれません。
邦題タイトルもまったく意味不明。以上です。
出演:メリル・ストリープ,レオナルド・ディカプリオ,ダイアン・キートン,ロバート・デ・ニーロ,ヒューム・クローニン,グウェン・ヴァードン
監督:ジェリー・ザックス 1996年
脚本・原作:スコット・マクファーソン
製作:スコット・ルーディン,ジェーン・ローゼンタール,ロバート・デ・ニーロ
BOSS的には・・・★★☆☆☆
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