2015.05.20
Diamonds Are Forever 邦題:007/ダイヤモンドは永遠に
やっぱりボンドはショーン・コネリー!に戻ったシリーズ第7作。監督も「ゴールドフィンガー」のガイ・ハミルトンに戻った作品。880本目の映画投降です。
ダイヤモンドの世界的産出国である南アフリカ共和国。かの国から200万ポンドにものぼるダイヤモンドが密輸出されながら闇市場にも出回っていないことを危惧した協会は、イギリス秘密情報部(MI6)に事実解明を依頼します。
指令を受けた工作員のジェームズ・ボンド(ショーン・コネリー)は、計画中のダイヤ密輸の運び屋に変装しアメリカに渡ります。
ティファニー・ケイス(ジル・セント・ジョン)という女性から、ロスでダイヤを運ぶように頼まれたボンドは、出迎えた敵をかわし、自身の魅力で彼女を味方に引き入れますが、ダイヤは忽然と姿を消します。それはナイトクラブ「ホワイトハウス」の支配人バート・サクスビー(ブルース・キャボット)の仕業でした。
奪われたダイヤが持ち込まれたのはナイトクラブのオーナー、ウィラード・ホワイト(ジミー・ディーン)の工場。そこではダイヤモンドがちりばめられた人工衛星が組み立てられていました。
「ホワイトハウス」の最上階に忍び込んだボンドでしたが、厳重な警戒網にかかり捕まってしまいます。実は、死んだはずの宿敵スペクター、ブロフェルド(チャールズ・グレイ)が組織の黒幕だったのでした。
前作「女王陛下の007」が公開された1969年、アメリカがついに人類を月面に送るミッションを成し遂げました。
宇宙時代の幕開けとなった1970年代初頭の作品。人工衛星を使って都市を攻撃し、世界転覆を図るというアイデアも、まんざら絵空事ではなくなっていました。
そして、前作のジョージ・レーゼンビーのミス・キャスト評からショーン・コネリー、監督もガイ・ハミルトンに戻った本作は、安定のシリーズとして安心して観れるのですが、逆に新鮮味とかはありません。
ショーン・コネリーは復帰作ですが、結局卒業作になります。若干シリアスな前作の反動ではないでしょうが、ボンドもその他登場人物も人を食ったような言動が多くなり、理解できないような勝手な展開など、かなり雑なつくり。
ただ、新しい切り口のアクションが取り入れられたり、コメディ路線はシリーズ人気を復活させた3代目ボンド、ロジャー・ムーアに引き継がれます。
興行成績的にはかなりの成功を収めた本作ですが、シリーズの転換期の過渡的作品でもあります。
出演:ショーン・コネリー,ジル・セント・ジョン,チャールズ・グレイ,ラナ・ウッド,ブルース・キャボット,ジミー・ジェーン
監督:ガイ・ハミルトン 1971年
BOSS的には・・・★★★☆☆
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