2015.05.16
Marcelino Pan y Vino 邦題:穢れなき悪戯
ホセ・マリア・サンチェス・シルバの同名物語を映画化したスペイン映画。宗教的ドラマ。879本目の映画投降です。
聖マルセリーノ祭を迎えたスペインのとある小さな村。人々が丘の上の教会へいそいそと出かけている最中、ある貧しい家で病床に伏す少女を訪問した一人の僧侶が、この祭りの日にまつわる美しい奇跡の物語を語り始めます。
かつて戦争で荒れ果てたこの村に3人の僧侶が訪れ、丘の上の廃墟に僧院を建てたいと村長に申し出ます。村人たちの献身的な協力もあり、無事に僧院は完成します。
10年後。いつしか12人となった僧侶たちは、静かな暮らしを営んでいました。
ある朝、門の前に赤子が捨てられていました。子供の両親はすでに他界したことを知った僧侶たちは、その日が聖マルセリーノの日だったことからマルセリーノと名付け、幼子の世話を始めます。
僧侶たちは心を込めて育てましたが、将来を考えた僧院長は子供の引き取り手となる家庭を探します。しかし心置きなく預けることの出来る家庭はありませんでした。しかしそれは僧侶たちが心ひそかに望んでいたことでもありました。
5年後。マルセリーノ(パブリート・カルボ)は天使のように無垢な悪戯っ子に育っていました。しかし次第に天国にいるという彼の母親を思う日々が続きます。
「おはよう~マルセリーノ・・・」で始まる愛らしいテーマソング、皆さん方もいつかどこかで耳にされたことがあるでしょう。本作はその物語です。
この作品のために一般から公募された主人公マルセリーノ演じるパブリート・カルボが、なんとも愛らしい。
純粋で無垢な少年の心が起こす奇跡の物語。クリスチャンの方は、私たち仏教徒など以上に感動を与えてくれる物語でしょうね。
昔の作品ですので、稚拙なところももちろんありますが、モノクロームの映像は決して古臭くなく、アングルやカットはかえって新鮮に思えます。
悲劇ではなく奇跡。ご家族でご覧ください。
出演:パブリート・カルボ,ラファエル・リベリエス,アントニオ・ビコ,ファン・カルボ,ホセ・マルコ・ダボ,アドリアーノ・ドミンゲス,ファン・ホセ・メネンデス,マリアノ・アサーニャ,ホアキン・ロア,ホセ・ニエト,フェルナンド・レイ
監督:ラディスラオ・バホダ 1955年
原作:ホセ・マリア・サンチェス・シルバ
BOSS的には・・・★★★☆☆
もっとムービー・アーカイブスはこちら >>> 「ムービー・インデックス」