2015.10.15

Movies

Bonjour Tristesse 邦題:悲しみよこんにちは

第二次世界大戦後のフランスの若者の心のうちを描いたドラマ。執筆当時18歳だったフランソワーズ・サガンの同名小説の映画化作品。893本目の映画投稿です。

18歳になるセシール(ジーン・セバーグ)は、幸せだった1年前の夏のことを思い出します。母を15年前になくした彼女、父のレイモン(デイヴィッド・ニーヴン)、そして父の若い愛人エルザ(ミレーヌ・ドモンジョ)の3人は、海を見下ろす南仏セント・トラペッツの丘の別荘で夏の休暇を過ごしていました。

BONJOUR-TRISTESSE_111.jpg彼女の父は実業家で女性にもて、また誰よりも娘を愛していました。海で出会った法科の学生フィリップ(ジョフリー・ホーン)と最初のキスをかわした日、かつて母の友達であったデザイナーのアンヌ(デボラ・カー)が別荘にやってきます。

優雅な身のこなしと洗練された教養を持つアンヌは、最初エルザが居ることに怒りをあらわにしますが、じきに4人の暮らしに慣れてゆきます。次第に親密になってゆく父とアンヌ。それは逆にエルザとセシールの孤独を意味します。

ある日の朝、セシールは父からアンヌとの結婚の同意を求められます。いたたまれなくなった彼女がフィリップとの激しいキスに身を任せようとした時、そこに出くわしたアンヌから二度と彼に会わず勉強に専念するように諭されます。

気軽な恋を楽しんでいた父を変え、自分までも制約を課そうとするアンヌに対して激しい憎悪を抱いたセシールは、夜中に家を飛び出しフィリップに身を任せます。

やがてフィリップと荷物をとりに戻ってきたエルザを巻き込んだセシールの陰謀が始まります。

女流作家フランソワーズ・サガンのベストセラーとなった処女作の映画化作品。第2次世界大戦が終わり、ナチスから解放されたフランスの若者の得た自由が大人の世界と対峙する中で内向きに屈折してゆく様子を描いたフランス映画らしいフランス映画です。

大、大、大好きな女優さん、デボラ・カー主演のあの超お涙作品「めぐり逢い」の翌年の撮影。

ただし、主人公セシル演じる新人のジーン・セバーグの若さまぶしさ存在感が素晴らしく、ちょっと影が薄め。キュートな彼女の髪型も「セシルカット」として当時大ブームになったそうです。

悩める若者に。悩めるおじさんにも!

出演:デボラ・カー,デイヴィッド・ニーヴン,ジーン・セバーグ,ミレーヌ・ドモンジョ

監督:オットー・プレミンジャー 1957年

BOSS的には・・・★★★☆☆

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