2015.12.23

Movies

Dial M for Murder 邦題:ダイヤルMを廻せ!

サスペンス映画の神様、ヒッチコックの初期のサスペンス・ミステリー作品。901本目の映画投稿です。

ロンドンのアパートの1階に部屋を借りているトニー(レイ・ミランド)とマーゴ(グレイス・ケリー)のウエンディス夫妻は、表向きとは裏腹にお互いの気持ちは離れ離れ。妻のマーゴはアメリカのテレビ作家マーク・ホリデイ(ロバート・カミングス)と不倫関係にあり、それを知ったトニーは密かに妻の謀殺を計画していました。

dial-m-murder.jpgトニーは元プロ・テニスプレイヤーでウィンブルドン・チャンピオン。金持ちの娘マーゴはその名声に惹かれて彼と結婚しますが、引退してヒモ状態となった今は愛も冷め、別の恋を始めてしまったのです。

トニーは大学時代の友人でやくざな暮らしをしているレスゲート(アンソニー・ドーソン)に巧みに持ち掛けて、綿密な計画を説明し妻の殺人を依頼します。

かくして計画通り事は運び、アパートに忍び込んだレスゲートはマーゴを殺害しようとしますが・・・

原作が舞台劇のサスペンス・ミステリー。同年のサスペンス作品「裏窓」と共に、ヒッチコックのサスペンス作品群の走りであり、名声を高めるきっかけとなった作品です。

両作品ともヒロインは、クール・ビューティと称されたグレース・ケリー。同年の「喝采」でアカデミー女優となり、その後モナコ后妃となって「ケリー・バッグ」としても後世に名を遺したことは皆さんご存知の通り。

本人は舞台俳優を目指していたからか、駆け出しの本作ではまだまだ演技力や表情、表現力は乏しく、ひたすらその美貌を楽しむ作品です。

本人は実は恋多き女性で、ゲイリー・クーパー、クラーク・ゲーブル、ビング・クロスビー、ウィリアム・ホールデン等々、有名どころに加えて本作の主人公レイ・ミランドとも浮名を流しております。

ああ、それより映画の中身ですね。初めに計画の内容が提示され、さてさてどういう展開になってゆくのかと思っていたら、そうなってあれれ?と思ってるとこうなる・・・。初めての方には、なかなか見ごたえのある推理ものになっています。

ちなみに物語の鍵は「鍵」なんですが、このアパートのドア鍵、今でいうオートロックと言いますか、閉まるとロックされ、外からは鍵がないとあかない「ラッチ鍵」というタイプ。これも事件に一役買っていることを記しておきます。

出演:レイ・ミランド,グレース・ケリー,ロバート・カミングス,ジョン・ウィリアムス,アンソニー・ドーソン,レオ・ブリット,パトリック・アレン

監督:アルフレッド・ヒッチコック 1954年
原作・脚色:フレデリック・ノット

BOSS的には・・・★★★☆☆

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