2015.12.08
Licence To Kill 邦題:007 / 消されたライセンス
007シリーズ第16作目にして、4代目ボンド、ティモシー・ダルトン2作目のスパイ・アクション。897本目の映画投稿です。
親友でCIAのエージェント、フェリックス・ライダー(デイヴィッド・ヘディソン)と共に友人のデラ・チャーチル(プリシラ・バーンズ)の結婚式に出席するためフロリダを訪れていたボンド(ティモシー・ダルトン)は、DEA(麻薬取締局)からの連絡を受けて麻薬王サンチェス(ロバート・ダヴィ)の逮捕に向かいます。
あっけなく逮捕されたサンチェスでしたが、買収した麻薬捜査官キリファー(エヴァレット・マクギル)の助けを借りて護送車から逃亡し、デラを殺害しフェリックスには大怪我を負わせます。
友人たちの復讐に燃えるボンド。しかし上司のM(ロバート・ブラウン)から事件に手出ししないよう命令された彼は、ライセンスを返納して単身サンチェスのもとへと乗り込みます。
友人シャーキー(フランク・マクレー)の協力でサンチェスの隠れ家を突き止めたボンドは、裏切り者のキリファーを倒し取引現場を襲ってサンチェスに接近を図ります。そして女性パイロットに扮して同じくサンチェスを追うCIAのパメラ(キャリー・ローウェル)に出会います。
いつもの公務とは違い、個人的な復讐のために麻薬王に立ち向かうボンド。このあたりはやはり前作同様ダニエル・クレイグのボンドに近いプロットとなっていて、25年に及ぶシリーズのひとつの区切りのような雰囲気があります。
確かに本作では他にもいろいろな区切りがあって、例えばボンドをはじめ、Q以外のMI6のメンバーであるMとマニペニーは本作をもって配役が変わり、監督ジョン・グレンも5作目の本作を撮り終え監督の椅子を降ります。
また米ソ冷戦下に作られた最後の作品で、以降冷戦の要素が組み込まれることはありませんでした。
そんなこんなで、次作は作品のテイストも演出も大きく変化する前の、古き良き時代のボンド・シリーズの最終作となります。
あっ、そんなこんなで本作のコメントを忘れていましたが、ボンド・ガールはアメリカ人女優のキャリー・ローウェル。彼女も(!)私好みのキュートなお嬢さんでして、後にリチャード・ギアの奥様になる彼女。まあ私とリチャード・ギアの好みが一致したということで・・・。
音楽はラディス・ナイトの「Licence To Kill」。名曲です。
あえて作品の出来には触れなかった本作。興業的にも失敗作となり、大改革を求められた次作の登場には6年を要することになりますが、その結果は撮影技術の進歩などにも助けられ、新生ボンド・シリーズとあいなります。
ということで、個人的には父親世代のショーン・コネリー、兄貴時代のロジャー・ムーアの時代が終わり、激しく感情移入してしまうピアース・ブロスナンの時代が始まります。
出演:ティモシー・ダルトン,キャリー・ロウエル,ロバート・ダヴィ,タリサ・ソト,アンソニー・ザーブ,デイヴィッド・ヘディソン,ロバート・ブラウン,デズモンド・ルウェリン,キャロライン・ブリス,ドン・ストロード,プリシラ・バーンズ,フランク・マクレー,エヴァレット・マクギル
監督:ジョン・グレン 1989年
BOSS的には・・・★★☆☆☆
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