2016.01.17

Movies

Black Rain 邦題:ブラック・レイン

日米の刑事の活躍と絆を描いたポリス・アクション。905本目の映画投稿です。

職務中の不正事件の嫌疑をかけられているニューヨーク市警のニック・コンクリン部長刑事(マイケル・ダグラス)は、ある日同僚のチャーリー・ヴィンセント(アンディ・ガルシア)と昼食をとっている時に、マフィアの襲撃事件に出くわします。

black-rain.jpg激しい格闘の末に襲撃犯の一人、佐藤(松田優作)を逮捕したニックとチャーリーは、彼を護送するために日本へと向かうことになります。

ところが、大阪空港での犯人引き渡しの際に、偽装警官たちに移送犯をだまし取られた二人は、大阪府警の松本正博警部補(高倉健)の監視下に置かれることになります。

間もなく、大阪のとあるクラブで殺人事件が起きます。被害者は偽装警官の一人。ニックはジョイス(ケイト・キャプショー)というアメリカ人ホステスから犯人が佐藤であり、組織の大物である菅井(若山富三郎)と抗争をしていることを知らされます。

ところがホテルへの帰路、二人の前に現れたライダーたちによってチャーリーは殺害されてしまいます。クラブのホステスの一人、ミユキ(小野みゆき)が佐藤の情婦であるとにらんだ松本とニックは彼女を尾行し、やがて大きな製鉄所で佐藤と菅井が対峙している現場にたどりつきますが、激しい銃撃戦の末彼を取り逃してしまいます。

バディx日米バディの刑事もの。ジャパン・アズ・ナンバーワンとして経済に君臨した当時ならではの日本ロケ。キャスティングもマイケル・ダグラス、アンディ・ガルシアという男前コンビに対して、日本側は高倉健、松田優作、若山富三郎と一流の男優で応戦。監督がリドリー・スコットといことで、なかなか男性としては見ごたえのある作品となっています。

見どころはやっぱりエキセントリックな松田優作。そしてマイケル・ダグラスと高倉健に代表されるアメリカ人と日本人の違い。やっぱりアメリカ人って祖先が未開地を開拓したカウボーイだし、日本人は自然と共に生きてきたサムライなんですね!

タイトルの「ブラック・レイン」もアメリカが日本にもたらした個人主義の影の部分が、佐藤のような犯罪者を生み、義理人情の価値観を生きる菅井や日本のヤクザとの対峙として描かれます。

そんな個人主義の蔓延は、混沌とした現代日本への警鐘だったのかもしれません。

松田優作の遺作です。

出演:マイケル・ダグラス,アンディ・ガルシア,高倉健,ケイト・キャプショー,松田優作,神山繁,ジョン・スペンサー,ガッツ石松,内田裕也,若山富三郎

監督:リドリー・スコット 1989年

BOSS的には・・・★★★☆☆

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