2016.02.27

Movies

The Enemy Below 邦題:眼下の敵

イギリスの元海軍中佐が自己の体験をもとに書いた小説「水面下の敵」の映画化作品。第二次世界大戦下のアメリカ海軍駆逐艦とドイツUボートとの戦いを描いた戦争ドラマ。アカデミー賞最優秀特殊効果賞(現アカデミー音響編集賞)受賞作品。910本目の映画投稿です。

第二次大戦中の南太平洋上。トリニダードへ向け航行中のアメリカ海軍の駆逐艦ヘインズのマレル艦長(ロバート・ミッチャム)は、着任以来自室に籠りきりでした。貨物船の航海士だった彼は、船をUボートに沈められその時新婚の妻を失ってしまい憔悴していたのでした。

enemy-below.jpgある日、艦のレーダーが浮上航行していた1隻のUボートをとらえ、その追跡を開始します。

一方、連合国側に「大西洋の狼」と呼ばれて恐れられたUボートのベテラン艦長フォン・ストルバーグ(クルト・ユールゲンス)は、見方が手に入れたイギリス軍の暗号書を持ち帰るという重大な使命がありました。冷静沈着で勇敢な彼でしたが、二人の息子を戦争で失い、ナチスには批判的で敵を鎮めるのは軍人としての任務とだけ捉えていました。

Uボートが主力潜水艦VII型であることを知ったマレルは、わざと側面を見せてUボートの艦尾魚雷を使用させ、追撃態勢を整えます。

お互いに単独航行中の駆逐艦と潜水艦。海上と水面下に分かれた二人の男の息をのむ一騎打ちが始まります。

潜水艦映画というだけでなく戦争映画の古典的名作の一つであり、ロバート・ミッチャムの代表作です。

駆逐艦と潜水艦の一騎打ちとなれば潜水艦が圧倒的不利なのですが、ストルバーグ艦長も決して戦意を失くことなく駆逐艦の動きを予測して起死回生の秘策を実行します。

お互いに大義なく軍人というよりは戦時下のいち民間人としてとしての義務感から敵を倒すことに命を懸けていましたが、名将の戦いと言いますか、最後にはお互いに対する尊敬の念さえ抱くようになります。

ん・・・男のロマンですなぁ~。そもそも潜水艦ものは大好きなのですが、本作が基本の物差しになります。

1957年作品ということで、現代作品ならもっとじりじりした神経戦の模様がきめ細やかに描画されるのでしょうが、これはこれでストレートに海の男の戦いを感じる名作です。

ただね、やっぱりこの世界を理解できるのは基本的に男性、それも戦争もの好きな方に限られるのでしょうね!アメリカ・西ドイツ合作映画。

出演:ロバート・ミッチャム,クルト・ユルゲンス,アル・ヘディソン,セオドア・バイケル,ラッセル・コリンズ,カート・クルーガー

監督:ディック・パウエル 1957年

BOSS的には・・・★★★★

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